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角突きをもっと深く見よう − 角突きの次第について

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第2回 取組を決める − 取組審議会

さて、取組の次第の解説に入る前に、これから目の前で繰り広げられる取組がどのように決められているのかを見てみよう。

実は1960年代末頃まで,角突きの取組は当日その場で決められていた。というのも、牛持ち間の連絡手段が貧弱な時代、どれくらいの牛が集まってくるかは当日に場所を開いてみなければわからなかった為である。当日に集まった牛を見て、牛持ちや勢子が一番づつ取組を協議し決めていた。牛持ち誰もが強すぎる牛とは組みたくないし、かといって弱い牛と戦って自らの牛の格を落としたくもない。そのため、この取組決めは難航することが多く、時には喧嘩や口論の種となっていた。そして、牛同士が戦う時間よりも、取組を決めるために勢子や牛持ち達が口泡飛ばしていた時間の方が多いことも多々あったという。

しかし、こうした煩雑な取組決めでは当日の次第に支障が出るということで、1970年代からは事前に「取組審議会」を開催し、そこで取組を決定するようになっている。通常、取組審議会は角突き開催週の火曜日20時より行なわれる。出席者は取組審議委員と呼ばれる数集落毎に選出される牛持ちである。彼らは事前に自分の担当する集落の牛持ちの対戦希望(どの牛と対戦したいか)を集約しており、それを他の審議委員の集約した対戦希望と付き合わせることで取組を決めている。形が変わったとはいえ、牛持ち誰もが自分の望む取組を組みたい、そして審議委員もその望みを出来る限り叶えてやりたいという人間の思いは変わらない。牛持ち同士の希望が全く重複せずに、すんなりと全取組が決定するということは、まず無く、一頭に対し五、六頭もの対戦希望が重複することはざらである。ゆえに、かつてのような喧嘩口論には至らないものの、取組審議会が白熱して深夜にまで及ぶことは少なくない。観客達の手元にある一枚の取組表には、こうした牛持ち達の熱い思いが込められているのである。

基本的に角突きの取組順は相撲と同様である。つまり、最初が「芝ならし」とよばれる若牛同士の取組で、取組が進むにつれて強豪同士の取組となる。特に「中締め」と呼ばれる中盤の休憩以降には、角突きの将来を担う中堅級の牛が多く出場し、さらに「終い三番」と呼ばれる最後の三取組では横綱級の牛同士、または中堅級の牛が横綱級の牛に挑戦する好取組が組まれている。角突きを骨の髄まで楽しみたいのであれば、最後まで見物していくことを強くお勧めしたい。また、どの取組が注目の一戦かを手っ取り早く知るには、地元の人に聞くのが一番早い。適当な人を見つけて声をかけて聞いてみよう。どの人もまるで自分の牛のことのように嬉々として教えてくれるはずだ。

(文責:渡邉敬逸)
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